六畳間の独りごと

丑三つ時は人を神にする

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まぁ午前2時のことだ。

フリーランスで自宅で仕事などしていると、時間の感覚は相当意識しても全然足りないほど無頓着になりがちなもので、出勤時間を考えなくてもいいが、自分で律するということにはかなりの困難がつきまとう。

そんなこんなで、ついつい翌日の自分に期待して真夜中まで何かしらしてしまうわけだが、大体の場合で、翌日の自分は寝る前の自分から圧倒的成長をしてしまっていて、あの時考えためっちゃ面白そうなことってのは9割くらいが面白くなく感じられてしまう。

が、魔法のかかる深夜2時というのは不思議なもので、友人とくっちゃべっていれば、なぜか恐ろしいほど壮大な物語が出来上がることもあるし、一人で思考を巡らせば100%売れる商売の方法を考えつくものだったりするのだ。

ちなみにだが、このブログも真夜中の2時くらいに作るぞと決めたものなので、100%成功するブログのはずなのだけれども、今これを書いている僕は圧倒的成長をしてしまっているので、過去であったこれは、もはや役に立たないものと成り下がりつつある。非常に残念である。

と、まぁ、適当なことを書きなぐってみたのだが、深夜2時。丑三つ時ってのはたいそう不思議な瞬間だなぁというのは常々思っているわけで、作業させれば効率は最高に悪いし、外に出ようものなら、疲れからか黒塗りの高級車にぶつかった三浦の身を案じなければならない程度の時間帯なので、冷静に考えれば非常に無駄な時間ではあるのだけれども、それでも僕らはこの時間を捨てきれないでいる。

多分だけど、この深夜で、疲れもピークに達するこの瞬間、僕たちは神になっているんじゃぁないだろうかと。

外部からの干渉がなくなり、歌舞伎町を除く全ての空が黒く染まり、あるのは部屋の明かりだけという、人が生きる上で完成された閉鎖空間は、僕らを何か悟らせる。悟るのは神じゃなくて仏なんだけど、細かいことは気にするな。

深夜2時の僕らは神様だから、限られた空間の中でしか力を行使できないけど、その力は圧倒的で、昼間では考えつかないような面白いことが湯水のように湧いてくる。

それはやっぱり世界を驚かせたり、100%成功する商売だったりするのだけれども、心の中のインスタント・ゴッドは結構凄いので、願わくば魔法が解けた昼間でも、この力残せないかなぁとか、そんな無駄なことばかりを考えてしまうわけだ。

とはいえ、僕ももう大人になってしまったので、そんな時間に無駄な妄想するくらいならとっとと寝ろという結論を導いてしまうものだし、本音では、この時間の妄想は9割実現しないしできないしやらないことくらいわかってしまっているわけで、虚しさばかりが募っていくものだが、それでも、今の今になっても、あの力をどうにかしてこっちに引っ張ってこれないものかと、結局再び深夜2時に考えてしまうのであった。

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